一般社団法人
微生物対策協会

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2022/06/21   

カビと真菌中毒症

カビは酵母、キノコとともに真菌類に属します。

もつれた糸状の菌糸を形成し有機物を分解して成育しています。菌糸が集合し菌糸体となり成熟すると特徴的な色彩をもつ胞子の形態となり私たちが目視できるのは、これが集団となった頃です。

大部分のカビは腐生菌として土壌、水、空気などの環境に存在しています。

カビは多かれ少なかれ自然界の物質の輪廻や食物や飼料をはじめとする生活関連物質の腐敗、変敗に関与し、アミラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、プロテナーゼ、リパーゼなどの酵素活性がとても高く、また一般的な薬剤耐性や光線(紫外線、放射線)照射に対する抵抗性も強いといわれています。

カビは毒素生産に都合のよい環境条件に置かれたときに環境汚染物質としてのカビ毒汚染が始まります。

真菌中毒症は、その原因菌の分類学的位置によりコウジカビ中毒、アオカビ中毒、フザリウムカビ中毒やその他の中毒に大別されていますが、自然汚染例が多くしかも発癌などにかかわるカビ毒として各論に取り扱われたりしています。

多くのカビ毒は熱に安定で通常の調理加工程度で分解されず残留します。食品からのカビ毒排除は食料や飼料が生産される場所でのカビの一次汚染防止として貯蔵管理の適切さが求められます。

カビの生育しやすい梅雨だからこそ一層の阻止が肝要です。

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