一般社団法人
微生物対策協会

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2025/06/26   

【完全版】夏のカビ対策!家じゅうのカビを撃退する方法とは?

夏になると家のあちこちでカビが発生しやすくなり、見えないうちに健康被害を引き起こすことがあります。
【記事を読んで分かること】カビが夏に発生しやすい理由と、具体的な予防・対策方法、やってはいけない行動が分かります。
【記事を読むメリット】今日から実践できる対策で、カビのない快適で健康的な夏を過ごせるようになります。

梅雨や真夏の時期になると、浴室やクローゼット、キッチンなど家のいたるところでカビが目につくようになります。見た目の不快さだけでなく、においや健康への悪影響も心配になりますよね。では、なぜ夏になるとカビが急激に増えるのでしょうか。ここでは、夏の気候とカビの関係、そして家の中で特に注意すべき場所について解説します。

カビが最も好む環境条件は「湿度70%以上・気温25〜30℃」と言われており、日本の夏はまさにその条件がそろいやすい季節です。特に梅雨明けから8月にかけては、外気温の上昇に加えて、エアコンを使用して密閉された室内の湿度が高くなりがちです。さらに、雨の日が続くと室内干しが増え、空気中の湿気が滞留し、カビにとって最適な繁殖環境が整ってしまいます。

また、湿気は壁や天井、家具の裏、カーテンや布団などに染み込みやすく、一度入り込んだ水分はなかなか乾燥しません。こうして空気中のカビ胞子が付着しやすくなり、気づかないうちに広範囲に広がっていくのです。つまり、夏は温度と湿度のダブルパンチで、カビが爆発的に増える季節なのです。

カビは家の中の「湿気がこもりやすく」「空気の流れが悪い場所」に集中して発生します。代表的なのが浴室、洗面所、キッチン、クローゼット、押し入れです。特に浴室は水気が多く、毎日使うため湿気が抜けにくい場所です。天井やゴムパッキン、排水口などはカビの温床になりがちです。

また、エアコン内部も要注意です。冷房使用中は結露が発生しやすく、内部にカビが繁殖すると、運転時にカビ胞子が部屋中にまき散らされることになります。さらに、畳やカーペット、壁紙の裏側、家具の裏など、普段掃除が行き届きにくい部分もカビが出やすいスポットです。

これらの場所を意識して、日常的な対策を講じることで、カビの発生を大きく抑えることが可能になります。

「カビ対策はちゃんとやっているつもりなのに、なぜかカビが増えてしまう…」そんな悩みを抱える人は少なくありません。実は、よかれと思ってやっている習慣が、逆にカビを呼び込んでいる可能性もあるのです。ここでは、夏のカビ対策でありがちな“やってはいけない”行動について解説します。

換気はカビ予防の基本ですが、やり方を間違えると逆効果になることがあります。たとえば、雨の日に窓を長時間開けっぱなしにしていると、外の湿った空気が室内に入り込み、かえって湿度が上がってしまうのです。また、風通しを良くするつもりで複数の窓を開けても、風の通り道ができていなければ空気がこもってしまい、効果が出ないことも。

掃除に関しても注意が必要です。たとえば、カビが見えたときに水拭きだけで済ませてしまうと、表面の胞子は除去できても、奥深くに根を張った菌糸までは取り除けません。そのまま放置すると、再び同じ場所にカビが発生してしまいます。掃除後にしっかりと乾燥させる工程を怠るのもNGです。

市販の除湿剤や消臭スプレー、防カビ剤などは便利ですが、使い方を間違えるとカビ対策にならないどころか、安心しきってしまい注意を怠る原因にもなります。たとえば、除湿剤は設置しただけで安心してしまいがちですが、こまめに交換しなければ効果は激減します。中に水が溜まっていたらすでに吸湿力はゼロです。

また、スプレータイプの防カビ剤は表面だけの処理になりがちで、根本的な湿気の原因に対処しなければカビは再発します。中にはアルコール系の製品もあり、使用方法を誤ると素材を傷めることも。大切なのは、グッズに頼るだけでなく、湿度管理や通気、日常の掃除習慣など、総合的にカビ対策を行う姿勢です。

カビは一度発生すると除去が大変で、健康や住環境への影響も無視できません。だからこそ、毎日の暮らしの中で予防と対策をコツコツ続けることが重要です。ここでは、特別な道具を使わずに、すぐに始められる具体的なカビ対策を部屋別に紹介します。

【浴室】
浴室は家の中でも特に湿気がたまりやすい場所です。入浴後は必ず換気扇を回し、可能であれば窓も開けて湿気を逃がしましょう。また、壁や床の水分はできるだけ拭き取り、シャンプーボトルや桶などの小物は床に直接置かず、水がたまらないように工夫します。週に一度は排水口やゴムパッキンなど、カビが発生しやすい場所を洗浄すると安心です。

【寝室】
寝室では、布団やマットレスの湿気が問題になります。晴れた日には天日干しをし、室内では除湿機やエアコンの「除湿モード」を活用して湿気をコントロールしましょう。押し入れやクローゼットの扉は定期的に開け、湿気がこもらないようにします。床と家具の間にすき間を空けて風通しを確保するのも効果的です。

【キッチン】
キッチンでは、水回りや生ゴミ周辺にカビが出やすくなります。シンクや排水口は使ったらすぐに掃除し、水気をしっかりふき取る習慣をつけましょう。生ゴミは密閉容器に入れて早めに処分することで、湿気や臭いの発生を防げます。また、冷蔵庫や食器棚の裏なども定期的に拭き掃除を行い、カビの温床をなくすよう心がけましょう。

カビ対策において、最も重要なのが「湿度の管理」です。室内の湿度は60%以下を目安に保つと、カビの繁殖を抑えやすくなります。そのためには、除湿機やエアコンの除湿モードをうまく活用するのがポイントです。特に、洗濯物を部屋干しする日は、湿度が一気に上がるので要注意。干す部屋を限定し、除湿器を併用しましょう。

湿度計を部屋ごとに設置すると、数値で状況を把握でき、対策のタイミングが明確になります。また、家具を壁にぴったりくっつけて置くと、空気の流れが止まりカビが発生しやすくなるため、数センチのすき間を空ける工夫も有効です。小さなことの積み重ねが、大きな効果につながります。

カビは見た目の不快さや悪臭だけではなく、私たちの健康にも大きな影響を与える存在です。特に夏場は、カビの繁殖が活発になると同時に、空気中に胞子が多く飛散しやすくなるため、知らないうちに吸い込んでしまう危険性が高まります。ここでは、カビによる代表的な健康被害と、注意が必要な人について詳しく解説します。

空気中に漂うカビの胞子を吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や気管支喘息、結膜炎などの症状を引き起こすことがあります。特に、過敏な体質の人やアレルギー持ちの方は、カビの影響を受けやすく、咳やくしゃみ、目のかゆみ、喉の違和感といった症状が日常的に出るケースもあります。

また、カビが皮膚に付着したり、長時間湿った布団やカーペットに触れていると、皮膚炎やかぶれの原因にもなります。中には「真菌感染症」と呼ばれる、皮膚や爪などへの感染症を引き起こす種類のカビも存在し、重症化すると治療が必要になることもあります。見えない場所のカビが原因で、体調を崩してしまうことは少なくないのです。

カビによる健康被害は、免疫力が低い人ほど影響を受けやすい傾向があります。特に小さな子どもや高齢者は、呼吸器系が弱かったり、抵抗力が落ちている場合が多く、空気中のカビを吸い込むだけで体調を崩してしまうことがあります。喘息の悪化や、咳が止まらなくなるといった症状は、季節の変化や風邪と誤認されやすく、見逃されることも少なくありません。

また、免疫不全の方や持病を持っている方にとっては、カビによる感染症が命に関わるリスクにもなり得ます。特に住宅内で過ごす時間が長い人ほど、カビの影響を受けやすくなるため、住環境の衛生管理は非常に重要です。快適で安全な生活のためにも、見えないカビの存在を意識し、早めの対策を取ることが大切です。

カビの発生を防ぐためには、特別な道具や高価な機材を使うだけではなく、日々の暮らしの中に「カビに強い習慣」を取り入れることが重要です。ちょっとした意識や工夫で、住まいをカビから守ることができます。ここでは、誰でも無理なく始められる予防習慣と、専門家に相談すべきタイミングについてご紹介します。

まずは「湿気をためない生活」を意識することが基本です。朝起きたら窓を開けて空気を入れ替え、特に雨の日や洗濯物を部屋干しした日は除湿器やエアコンの除湿モードを活用しましょう。部屋ごとに湿度計を置くことで、数値として意識しやすくなり、行動に移しやすくなります。

さらに、こまめな掃除も予防のカギです。特に浴室やキッチンの水回りは毎日拭き上げるだけでも効果があります。また、収納の詰め込みすぎは通気性を悪くし、カビを招く原因に。クローゼットや押し入れの中は「余裕をもって収納する」ことを意識し、晴れた日には扉を開けて風を通しましょう。布団やカーペット、カーテンも定期的に干すことで、湿気をため込まない工夫ができます。

「自分で掃除しても何度も同じ場所にカビが出てくる」「室内がいつも湿っぽい」「カビ臭が取れない」といった場合は、すでにカビが深く根を張っている可能性があります。こうした状況は、表面の掃除だけでは解決できないため、早めに専門家に相談することが望ましいです。

専門のカビ検査では、空気中のカビの量や種類を調査し、目に見えない問題まで「見える化」してくれます。さらに、根本原因の特定や建物の構造的な弱点を明らかにした上で、的確な対処法を提案してくれます。とくに、小さなお子様や高齢者がいる家庭、またはカビによる健康不安がある方には、定期的な検査と専門的な処置が安心・安全な住まいづくりの第一歩となります。

一般社団法人微生物対策協会は、住宅や施設内のカビ問題をはじめとする「微生物対策」を専門に行う団体です。私たちの活動は、カビによる健康被害や建物の劣化といった生活環境上のリスクに対処するため、「室内空気の見える化」を通じて、誰もが安心して暮らせる健全な住環境の実現を目的としています。

この取り組みは、平成27年に施行された「アレルギー疾患対策基本法」に基づいています。この法律では、アレルギー疾患の予防や症状の軽減のために、生活環境の改善や建築構造の見直しなどを進める必要があるとされています。微生物対策協会は、この法的根拠を受けて設立されました。

協会の活動の柱は「環境中の微生物から住まいと健康を守ること」です。具体的には、室内や車内に浮遊するカビや細菌などの微生物がどのような影響を与えるかを調査・検査し、そのリスクを正確に把握します。空気中の微粒子を測定し、数値として「見える化」することで、問題の早期発見と対策を可能にします。

特に私たちは、カビに関する被害に注目しています。カビ菌は空気中を漂い、落下した場所でも簡単には死滅しません。壁や天井、カーペットの裏など、目に見えない場所で静かに広がり、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こす原因になります。そこで、私たちは被害の見える化とともに、根本的な原因調査・対処方法の提案までをワンストップで提供しています。

近年では、「カビの見える被害」だけでなく「見えないカビ」がもたらす影響にも注目が集まっており、安心・安全な住環境のニーズはますます高まっています。微生物対策協会は、こうした社会の要請に応えるべく、調査・教育・啓発活動を通じて、カビのない快適な暮らしを広げてまいります。

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