2025/04/02
海沿いに住んでいると、どうしても建物にカビが生えやすくなり困っていませんか?
【記事を読んで分かること】潮風や湿気によるカビの原因と対策、カビが出やすい場所や防止法がわかります。
【記事を読むメリット】建物の劣化や健康被害を防ぐ知識と、今日から始められる具体的なカビ対策が身につきます。
1. 海岸沿いの建物がカビやすい理由とは
海が近くにあるというロケーションは、風景や暮らしの魅力がたくさんある一方で、「湿気」や「塩分」が原因となって、建物にカビが生えやすくなるというリスクも抱えています。特に築年数が経っていたり、メンテナンスが行き届いていない建物では、カビの被害が広がりやすくなるため注意が必要です。ここではまず、海岸沿いの住宅がなぜカビやすいのか、その根本的な理由を解説します。
1-1. 潮風と湿度の関係がカビを呼ぶ
海岸沿いの建物がカビに悩まされる最大の要因は、「潮風」と「高湿度」です。海から吹いてくる潮風には、塩分を含んだ水分がたっぷり含まれており、それが外壁や窓、屋根に付着します。この潮風がもたらす水分は、通常の雨や湿気よりも乾きにくく、建材に染み込むことでカビの発生を促します。特に、朝夕の気温差による結露や、風通しが悪い場所では、湿気がこもりやすく、知らないうちにカビの温床ができてしまうのです。また、塩分は建材の劣化も早めるため、クラック(ひび割れ)などが発生すると、そこに湿気がたまりさらにカビが繁殖しやすくなります。つまり潮風は、湿気と劣化の両面からカビのリスクを高めているのです。
1-2. 海沿い特有の気候と建材の劣化リスク
海岸地域は、年間を通して湿度が高く、風も強いことが特徴です。これらの気候条件は、建物の外部だけでなく内部にも影響を与えます。特に木造住宅や古い建材が使われている建物では、湿気を吸収しやすく、経年劣化によって防水性や通気性が低下しがちです。また、屋根や外壁の塗装が剥がれたり、目地(コーキング)が劣化した部分から雨水や湿気が侵入しやすくなり、壁内や天井裏にカビが発生するケースもあります。加えて、海辺特有の強風で砂や塩分が運ばれてくることにより、換気口やサッシの隙間から細かい粒子が入り込み、それがカビの栄養源となることもあります。つまり、海沿いの気候は建物のダメージを蓄積させ、カビが発生しやすい環境をじわじわと作り出しているのです。
2. カビが発生しやすい建物の場所と特徴
海沿いの建物では、湿気や塩分の影響を受けやすい場所がいくつかあります。カビの発生を予防するためには、まず「どこに」「なぜ」カビが生えやすいのかを知ることが大切です。ここでは、カビがよく発生する建物内外の場所と、それぞれの特徴について詳しくご紹介します。
2-1. 外壁・屋根・基礎部分に現れる兆候
海岸沿いでは、外壁や屋根にカビが発生するケースが非常に多く見られます。特に日当たりの悪い北側の壁や、風通しが悪く湿気が溜まりやすい場所は要注意です。外壁の表面に黒い斑点や緑がかったシミのようなものが見えたら、それはカビのサインです。また、屋根のスレートや瓦にコケやカビが付着している場合、その下にある防水層が劣化している可能性があります。基礎部分についても、海風が当たりやすい位置にあると湿気が集中し、ひび割れから浸水→カビのルートができてしまうことがあります。こうした外部のカビは、見た目だけでなく建物の構造そのものを傷める要因になるため、早期発見と対処が重要です。
2-2. 室内での発生スポットと共通点
室内では、風通しが悪く、湿気がたまりやすい場所にカビが集中して発生します。特にクローゼット、家具の裏、窓枠、浴室、押し入れなどは、湿気と温度がカビの好条件を満たしやすいため注意が必要です。海沿い特有の湿った空気が室内に入り込み、結露を引き起こすことで、壁紙の裏やフローリングの隙間にもカビが発生することがあります。また、エアコン内部や換気扇など、見えない箇所に潜むカビは、空気中に胞子をまき散らし、知らないうちに健康を害する原因にもなります。これらの場所に共通して言えるのは、「空気が流れない」「湿気が逃げない」「掃除が行き届きにくい」こと。特に海沿いでは、一度カビが根を張ると除去が難しいため、早めに対策をとることが重要です。
3. カビを防ぐためにできる日常的な対策
海岸沿いの建物では、湿度や塩分といった自然条件に日常的にさらされるため、特別なケアが必要です。とはいえ、専門業者に頼らずとも、日常のちょっとした工夫でカビの発生リスクをぐっと減らすことができます。ここでは、今日から始められるシンプルで効果的な対策を紹介します。
3-1. 定期的な換気と除湿の基本ポイント
まず最も基本で効果的なのが「換気」と「除湿」です。海沿いの家では湿った空気がこもりやすく、それがカビの原因になります。毎日少しでも窓を開けて空気を入れ替えるだけでも、湿度を下げる効果があります。特に朝方や日中の乾燥した時間帯に、家の対角線上の窓を同時に開けて風の通り道を作ると効果的です。加えて、除湿機やエアコンのドライモードを活用することで、湿気を効率よく取り除くことができます。クローゼットや押し入れには除湿剤を設置し、湿度が高くなりやすい浴室やキッチンはこまめに拭き取りを行いましょう。湿度計を使って室内の状態を「見える化」することで、湿気が溜まりやすい場所や時間帯を把握でき、より的確な対策が可能になります。
3-2. 建物の周囲環境を見直すコツ
意外と見落とされがちなのが、建物の「外回り」の管理です。例えば、家の周囲に不要な植栽や物置があると、風通しが悪くなり湿気がこもる原因になります。また、排水がうまくいっていないと、基礎部分に水が溜まり、そこから湿気が上昇して壁内部にカビが広がることも。雨樋や排水管にゴミが詰まっていないか定期的に確認し、敷地内の水はけもチェックしておきましょう。さらに、屋根のひさしや庇が短い家では、雨が直接外壁に当たりやすくなります。可能であれば防水塗料を塗り直したり、簡易的な庇を取り付けるなどの対策も有効です。家の外側も含めて「湿気をためない環境」を整えることが、室内のカビ予防にもつながります。
4. 専門的な防カビ対策と工法
日常的な対策だけでは追いつかない場合や、すでにカビ被害が広がっている場合には、専門的な処置が必要です。海岸沿いの建物は湿気・塩害・強風といった過酷な条件にさらされるため、長期的な視点で防カビ工法を検討することが重要です。ここでは、効果の高い専門的な防カビ技術と、その活用方法について紹介します。
4-1. 防カビ塗料・コーティングの活用法
外壁や屋根など、建物の表面に使われる塗料を見直すことは、カビ対策に非常に有効です。最近では、防カビ・抗菌・防藻成分を含んだ外壁用塗料が多く登場しており、これらを使うことで表面にカビが付きにくくなります。特に海沿いの建物では、耐塩害性のある塗料を選ぶことがポイントです。塩分を含んだ潮風が原因で塗膜が早く劣化しやすいため、通常の塗料ではすぐに性能が落ちてしまいます。また、窓枠やサッシの周囲には、防カビコーキングを施すことで、隙間からの湿気侵入を防ぐことができます。内装にも防カビクロスや、抗菌作用のある壁材を使うと効果的です。定期的な再塗装やメンテナンスを行えば、長期間にわたって清潔な住環境を保つことができます。
4-2. 外壁リフォーム・屋根対策の最新技術
建物のカビ対策を根本から見直すなら、外壁や屋根のリフォームも選択肢に入ります。現在では、外壁材そのものに防カビ・防水機能を備えた高性能素材が増えており、通気層を確保しながら外部の湿気をブロックすることが可能です。また、屋根には「遮熱・防水・防カビ」の三機能を備えた塗装技術があり、室内の湿度上昇を抑える効果もあります。加えて、屋根裏の通気を良くするための換気口(棟換気)や、壁内の通気層設計を見直すことで、構造的に湿気がこもりにくい家づくりが可能になります。これらの対策は初期費用はかかりますが、結果的にはカビによる修繕費用や健康リスクを回避できるため、長い目で見て非常に有効です。とくに築年数が経過している海沿いの建物では、積極的なリフォーム検討が望まれます。
5. 海沿い住宅のカビ対策Q&A
ここでは、海岸沿いの住宅に住む方が実際によく抱える疑問や不安をQ&A形式で解決していきます。日々の暮らしの中で「これって大丈夫?」「どうすればいいの?」と迷う場面に役立つ内容をまとめました。
5-1. よくある疑問とその対処法
Q:毎年梅雨時期に必ずカビが出ます。根本的に防ぐ方法はありますか?
→A:梅雨は湿度が上がるため、海沿いでは特にカビが発生しやすい季節です。基本はこまめな換気と除湿ですが、湿度センサー付きの除湿器を導入することで、自動で適正湿度を保つことができ、かなり効果的です。また、壁や天井裏に防カビ処理を施すリフォームも検討の価値があります。
Q:新築でもカビは発生しますか?
→A:はい、起こり得ます。新築であっても、断熱・気密性が高い最近の住宅は空気がこもりやすく、換気不足になるとカビが生えやすくなります。とくに海沿いは外気湿度が高いため、換気計画や除湿対策は新築時から重要です。
Q:潮風が直接当たる面に毎年カビが出ます。外壁塗装だけで防げますか?
→A:防カビ効果のある塗装を使えば、一定の予防効果はありますが、塗装だけでは完全には防げません。構造的な通気の確保や、屋根・軒先の形状、基礎周りの水はけ改善もあわせて行うことで、より効果が高まります。
5-2. 放置による健康・建物への影響とは?
カビは見た目が悪いだけでなく、健康にも深刻な影響を与える存在です。室内のカビを放置すると、アレルギー症状や喘息、シックハウス症候群の原因になることがあります。とくに免疫力の弱い子どもや高齢者がいる家庭では注意が必要です。
また、建物自体にもダメージを与えます。壁紙の裏側や天井裏、構造材にまでカビが広がると、木材の劣化や腐朽菌の発生を招き、建物の寿命を縮める結果にもなりかねません。小さなカビでも「あとで掃除しよう」と思って放置すると、見えないところで広がってしまうのです。カビは“見つけたその時が対処のタイミング”です。すぐに対応することで、健康も住まいも守ることができます。
一般社団法人微生物対策協会について
一般社団法人微生物対策協会は、「カビの検査と対策」を専門とした活動を行う団体です。私たちは、カビによる健康被害や建物の劣化などの問題に対処するため、室内空気の「見える化」を通じて、健やかな生活を支える「健全な住環境づくり」を目的に設立されました。
その活動の法的な基盤となっているのが、平成27年に施行された「アレルギー疾患対策基本法」です。この法律では、アレルギー症状の予防と症状の軽減のために、生活環境や建築構造の改善を図ることが明記されており、当協会はこの理念に基づいて取り組みを行っています。
私たちは、空気中や建物内に存在する目に見えない微生物、特にカビに着目し、それらの存在を「見える化」するための検査・調査を行っています。カビは空中に浮遊し、落下した後も生き続けるため、気づかないうちに室内のあらゆる場所に影響を及ぼしているのです。特に建物内ではカビによる被害が圧倒的に多く、正確な現状把握と的確な対策が求められています。
また、当協会は住まいや車内など、私たちが日常的に過ごす空間に潜む微生物リスクへの理解を深め、公衆衛生の向上や環境保全、さらには保健医療や福祉への貢献を目的とした活動も推進しています。見えないリスクを見えるかたちにすることで、誰もが安心して過ごせる空間づくりをサポートいたします。
カビ対策や空気環境に不安を感じている方は、ぜひ一度、当協会のサービスをご活用ください。正確な調査と実績ある対策法で、あなたの暮らしを守ります。