一般社団法人
微生物対策協会

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2025/05/06   

「部屋がカビ臭い…原因から対策まで徹底ガイド!」

部屋に入った瞬間、なんとなく「カビ臭い」と感じることはありませんか?そのまま放置すると健康への影響も心配です。
【記事を読んで分かること】カビ臭の原因、放置のリスク、効果的な消臭方法やおすすめグッズ、日常でできる予防習慣について詳しく分かります。
【記事を読むメリット】自宅や部屋のイヤなカビ臭を根本から改善し、快適で安心な空間を手に入れるための実践的なヒントが得られます。

部屋に入ったとき、ムワッとしたカビ臭を感じたことはありませんか?その原因は「見えないところ」に潜んでいることがほとんどです。まずは臭いの元をしっかり知ることが、対策の第一歩になります。

カビは湿気と栄養分、適度な温度が揃うことで繁殖します。家庭の中で特にカビが発生しやすい場所は、以下のようなポイントです。

  • クローゼットや押し入れの奥
  • エアコン内部
  • 壁と家具のすき間
  • 窓のサッシや結露したガラス面
  • マットレスやカーペットの裏側

こうした場所は空気の流れが悪く、湿度がこもりやすいため、気づかないうちにカビが広がっていることがあります。とくにエアコンの吹き出し口からカビ臭がする場合は、内部にカビが繁殖しているサイン。使用するたびに臭いを部屋中に拡散してしまっている可能性があります。

カビの臭いの正体は「カビそのもののニオイ」ではなく、カビが繁殖する際に出す「揮発性有機化合物(VOC)」です。これはカビが活動している証拠でもあり、独特のカビ臭や、酸っぱく湿ったような臭いとして感じ取られます。

この臭いを長時間吸い続けることで、頭痛・吐き気・目や喉の違和感などを訴える人もいます。特にアレルギー体質の方や小さなお子様、高齢者は影響を受けやすく、アレルギー症状や喘息の悪化につながるケースもあります。単なる「臭い」だからと軽視せず、早めに原因を突き止めて対策することが大切です。

カビ臭はただの「不快な臭い」ではなく、カビが実際に活動しているサインです。その仕組みと、放っておくことでどんなリスクがあるのかを理解することが、根本的な解決につながります。

カビ臭の原因には、いくつかの要素が絡み合っています。最も大きな要因は湿度です。カビは湿度60%以上、温度20〜30℃程度の環境で活発になります。日本の住宅では、梅雨時や冬の結露シーズンに特にカビ臭が出やすくなります。

また、換気不足も臭いの大きな要因です。締め切った部屋では空気がこもり、湿気が逃げないことでカビが繁殖しやすくなります。さらに、濡れた洗濯物を部屋干ししたり、風呂上がりに浴室のドアを開けっぱなしにするなど、日常のちょっとした習慣も臭いの原因になっている場合があります。

加えて、カーペットや布製家具、ベッドマットレスなどは湿気を溜め込みやすく、カビの温床になりがちです。目に見えるカビがなくても、「湿った空気」が続くことで臭いが徐々に蓄積されていきます。

カビ臭を「ただのにおい」と軽く見て放置してしまうと、健康への悪影響が出る可能性があります。たとえば、カビの胞子やカビが出すガス(揮発性有機化合物)を長期間吸い込むことで、以下のような症状が出ることがあります。

  • のどのイガイガ、咳、鼻水
  • 慢性的な頭痛や倦怠感
  • アレルギー症状(くしゃみ、湿疹、目のかゆみ)
  • 喘息の悪化や呼吸困難

また、免疫力が弱い人にとっては「過敏性肺炎」などのリスクもあり、カビを吸い込む環境が続くと、気付かぬうちに体を蝕む可能性すらあるのです。

つまりカビ臭は、空気環境が悪化しているという「警告サイン」。見過ごさず、早急に対策することが、快適で安全な住環境をつくる第一歩です。

カビ臭を一時的にごまかすのではなく、「原因を取り除く」ことが根本解決の鍵です。ここでは、カビ臭対策の流れをステップ形式でわかりやすくご紹介します。

まず最初に行うべきなのは、臭いの発生源の特定です。どこからカビ臭が漂ってきているのか、部屋の中を丁寧に確認しましょう。特に次のような場所は重点的にチェックしてください:

  • 壁や天井にシミや変色がないか
  • エアコンの吹き出し口に黒ずみがないか
  • 押し入れやクローゼット内の空気がこもっていないか
  • カーペットやマットレスの裏に湿気がたまっていないか

発生源が見つかったら、まずはそこにあるカビを除去することが大切です。市販のカビ取り剤やアルコール除菌スプレーを使ってしっかり掃除し、掃除後はしっかり乾燥させましょう。

次に、部屋全体をしっかり換気します。できれば窓を2方向で開けて空気の通り道をつくり、こもった湿気やカビの臭いを外に追い出しましょう。換気扇やサーキュレーターを併用すると、より効果的に空気を入れ替えることができます。

カビ臭をしっかり除去するためには、湿気の根絶が必要不可欠です。日常的に湿気がこもりやすい場所(特に家具の裏、窓際、床下収納など)は、以下のような方法で除湿を行いましょう。

  • 除湿剤(シリカゲルや炭タイプ)を設置する
  • サーキュレーターで空気を循環させる
  • 雨の日でも1日数回の換気を行う
  • エアコンの「除湿モード」を上手に使う

掃除の際には、重曹やクエン酸、アルコールなどを使って、カビ臭の原因となる汚れや菌をしっかり除去します。重曹は脱臭効果もあり、カーペットや布製品の消臭にも効果的。使い終わった後は掃除機で吸い取ればOKです。

さらに、布製品(カーテン、ソファカバー、クッションなど)にもカビ臭が染みついていることが多いので、洗濯や天日干しを行い、臭いの元を断ちましょう。

「臭いを消す」のではなく、「臭いの元を絶つ」。これがカビ臭と本気で向き合うための基本姿勢です。

カビ臭の根本原因を取り除いた後は、再発防止や快適な空間づくりのために、市販の便利なアイテムを活用しましょう。実際に効果を感じられる商品や使い方のコツをご紹介します。

カビ臭を和らげたり、再発を防ぐためには、次のような市販グッズの活用が効果的です。

・防カビスプレー
壁やエアコンの吹き出し口、収納の中など、湿気がこもりやすい場所にスプレーすることで、カビの発生を抑えます。使い方はとても簡単で、掃除後の乾いた面にシュッと一吹き。アルコールベースのものや天然成分のものがあり、好みに合わせて選べます。

・除湿剤(シリカゲル・炭タイプなど)
クローゼットや押し入れ、靴箱など、密閉空間には除湿剤が効果抜群です。特に炭タイプは、除湿だけでなく脱臭作用もあるため、カビ臭対策にぴったりです。湿気がたまりやすい場所には、複数個所に分けて配置するとより効果的です。

・消臭グッズ(ゲル・スプレー・置き型など)
即効性のある臭い対策として、消臭剤の併用もおすすめです。香りつきのものも多く、カビ臭をごまかすだけでなく、部屋全体の空気感をリフレッシュできます。ただし、臭いの根本原因を除去したうえで使用することが前提です。

以下は、実際に多くのユーザーが「効果があった」と評価している、カビ臭対策におすすめのアイテムです。

1. 「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」
浴室だけでなく、広範囲にわたるカビ予防に人気の商品。煙が届きにくい隅々まで効果があり、使用後は明らかにカビ臭が減ったという声も多数。月1回の使用で長期間効果が持続します。

2. 「ドライペット コンパクト除湿剤」
押し入れ・靴箱・家具の隙間など、湿気がたまりやすい場所に設置するタイプ。コンパクトで置きやすく、水が溜まって目に見えるので効果が実感しやすいのが特徴です。

3. 「無香空間(消臭ビーズ)」
芳香剤ではなく、臭いをしっかり吸着・中和してくれるタイプの消臭剤。香りが苦手な人にも好まれ、寝室やリビングのこもったカビ臭に有効です。

4. 「エアコン用カビ防止フィルター」
エアコン内部の湿気やホコリを軽減することで、カビの繁殖を抑えます。取り付けも簡単で、定期的に交換することで臭いの拡散を予防できます。

これらのグッズをうまく組み合わせて使えば、カビ臭とさよならし、清潔で気持ちのいい空間を保つことができます。

カビ臭は一度取り除いても、環境次第ですぐに再発してしまいます。だからこそ、毎日の習慣と部屋のつくり方に少し工夫を加えることが、長期的な予防にはとても効果的です。

日々の暮らしの中には、知らず知らずのうちに湿気をため込んでしまう習慣があります。たとえば…

  • 濡れた洗濯物の室内干しをしてそのまま換気しない
  • お風呂上がりにドアを開けたままにする
  • 炊事後にキッチンの換気扇をすぐに止める
  • 観葉植物の水やり後に風通しが悪い

これらの小さな積み重ねが、部屋全体の湿度を上げ、カビの好環境をつくってしまうのです。そこで大切なのが、「湿気の出る行動=換気を意識する」ということ。洗濯物はサーキュレーターを併用する、入浴後はドアを閉めて換気扇を30分以上回す、料理中はしっかり換気扇を使い続ける、といった細かな工夫で、湿気の蓄積を防ぐことができます。

また、湿度計を設置して部屋の湿度を「見える化」すると、対策を取りやすくなります。理想は50〜60%の間に保つことです。

意外と見落とされがちなのが、「家具の配置が湿気の原因になっている」という点です。たとえばタンスやベッドなどの大型家具を壁にピッタリくっつけていると、その背面に空気の流れがなくなり、湿気がこもってカビが発生する原因になります。

この問題を防ぐには、家具を壁から5cm以上離して設置するのが理想です。これだけでも通気性が大幅にアップし、カビの発生しやすい「デッドスペース」を減らすことができます。

また、床に直接物を置かないようにしたり、すのこを使って床下に空気を通す工夫も有効です。とくに布製のソファやマットレスは通気性が悪く、湿気を吸収しやすいため、こまめな陰干しや、乾燥機能のある掃除機でケアすると安心です。

「湿気をためない」「空気を止めない」——この2つを意識した部屋づくりが、カビ臭ゼロの快適な空間づくりに繋がります。

一般社団法人微生物対策協会は、「カビの検査と対策」を専門に行う団体として、室内空気の“見える化”を通じて、健やかで快適な住環境づくりをサポートしています。カビによる健康被害や建物の劣化といった問題に対処し、暮らしの安全を守るために設立されました。

当協会の活動は、平成27年に施行された「アレルギー疾患対策基本法」に基づいています。この法律では、アレルギーの予防や症状の軽減のために、生活環境や建築構造の改善を推進することが明記されており、私たちはその理念を基に行動しています。

私たちの主な業務は、室内や車内に浮遊する微生物、特にカビ菌の調査と検査です。空気中に目に見えない形で漂うカビの有無や濃度を測定し、その“見えないリスク”を可視化することで、より適切な対策をご提案しています。カビは落下しても死滅せず、さまざまな場所に長く留まって被害を広げるため、早期の検出と対策が極めて重要です。

協会では、検査・調査結果に基づく専門的なアドバイスの提供だけでなく、一般家庭・企業・教育機関などに向けた啓発活動や情報提供も積極的に行っています。私たちの目標は、環境微生物災害から暮らしを守り、公衆衛生・保健医療・環境保全に貢献することです。

「なんとなく空気が悪い気がする」「カビ臭が気になる」「体調不良が続く」——そんなときは、見えないカビが関係しているかもしれません。
気になることがあれば、どうぞお気軽に一般社団法人微生物対策協会までご相談ください。専門の知識と経験を活かし、あなたの大切な空間を守るお手伝いをいたします。

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