一般社団法人
微生物対策協会

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2025/08/29   

「お客様に選ばれる施設へ!カビ対策とクレーム予防の極意」

宿泊施設でのカビは、お客様からのクレームや悪評に直結する大きな問題です。
【記事を読んで分かること】カビがクレームにつながる背景と、正しい対応方法、未然に防ぐ具体策が分かります。
【記事を読むメリット】この記事を読めば、宿泊施設の評価を落とさず、信頼と清潔感を保つための具体的な対策が身につきます。

宿泊施設において、カビは単なる清掃不備ではなく、顧客満足度と施設の信頼を大きく損なう要因になります。お客様にとって宿泊は「快適な時間」を求める体験であり、そこでカビを目にしたり、臭いを感じたりすることは強い不快感につながります。この章では、カビがなぜクレームになりやすいのか、その背景を解説します。

カビは見た目や臭いの面で強烈なマイナスイメージを与えます。浴室の壁やシャワーカーテンに黒ずみを発見したとき、あるいは客室に入った瞬間にカビ臭を感じたとき、多くのお客様は「清掃が行き届いていない」「衛生管理に問題がある」と判断してしまいます。

さらに、宿泊客は自宅以上に清潔さを求める傾向があります。旅行や出張で疲れを癒すために訪れる空間だからこそ、少しの汚れや臭いでも敏感に反応するのです。一度「不潔」という印象を持たれると、その評価は施設全体に波及し、サービスやスタッフ対応まで低く見られてしまう恐れがあります。

つまり、カビは単なる「美観の問題」ではなく、顧客体験そのものを損なう深刻な要因なのです。

現代の宿泊業で特に注意すべきは、クレームの拡散スピードです。以前であればフロントに直接苦情を伝えて終わることもありましたが、今はSNSや口コミサイトを通じて、世界中の潜在顧客にネガティブ情報が広がってしまいます。

「お風呂場にカビがあった」「部屋がカビ臭かった」といった一言の口コミが投稿されれば、写真や動画とともに瞬時に拡散され、施設の評価に直結します。特に旅行予約サイトやGoogleレビューで低評価が並ぶと、新規顧客の獲得に大きな影響を及ぼします。

一度ついた「カビがある施設」という印象を払拭するのは非常に困難です。だからこそ、クレームを未然に防ぐ取り組みが宿泊業には不可欠なのです。

宿泊施設でカビが発生する背景には、湿気・換気不足・構造上の問題など複数の要因が重なっています。表面的な掃除だけでは解決できないことも多く、結果としてクレームに直結するケースが少なくありません。この章では、宿泊施設ならではのカビ発生原因と、清掃現場で見落とされやすいポイントを整理します。

カビは、温度25℃前後・湿度70%以上という環境で活発に繁殖します。宿泊施設では、特に以下の場所で条件が整いやすくなります。

  • 浴室やシャワールーム:水分が常に残りやすく、シーリングやタイル目地に黒カビが発生しやすい。
  • エアコン内部:結露によって湿気がこもり、フィルターや吹き出し口にカビが繁殖。稼働時にカビ臭を部屋全体に拡散してしまう。
  • カーペットやカーテン:湿気を吸収しやすく、定期的に乾燥・クリーニングを行わないとカビやダニの温床になる。
  • 押し入れ・クローゼット:空気が滞留しやすく、荷物の裏側にカビが広がる。

これらは宿泊客の使用状況に関わらず、構造的に湿気が逃げにくい場所であるため、常に重点的な対策が必要です。

多くの施設では「清掃時に換気しているから大丈夫」と考えがちですが、実際には建物の構造そのものがカビ発生の要因となっていることがあります。

  • 窓のない浴室やトイレ:換気扇だけでは十分に湿気を排出できず、壁や天井裏に結露が残る。
  • 古い建物の断熱不足:外気との温度差で結露が起こり、壁紙や家具の裏でカビが発生。
  • 共用スペースの空調不備:廊下やロビーの湿気が客室へ流入し、全体的にカビ臭が漂う。

また、繁忙期には清掃が短時間で終わりがちで、表面的な拭き掃除だけで済ませてしまうことも見落としにつながります。実際には、エアコン内部・ベッド下・家具の裏といった普段目にしにくい場所のカビが、宿泊客の不快感や健康被害に直結するのです。

宿泊施設でカビに関するクレームを受けたとき、最初の対応次第で施設の評価は大きく変わります。誠意を持って迅速に対応すれば信頼回復につながりますが、逆に曖昧な対応や後手の対応は口コミ炎上の原因になります。この章では、カビクレームが発生した際に取るべき基本的な流れを紹介します。

お客様から「部屋がカビ臭い」「浴室に黒ずみがある」などの指摘を受けた場合、まず大切なのは否定せずに傾聴する姿勢です。
「そんなはずはない」と反論するのではなく、**「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません」**と謝罪を述べ、事実確認に入ることが第一歩です。

初期対応で意識すべきポイントは以下の通りです。

  • 即時の謝罪:まず不快な思いを与えたことに対して誠意を伝える。
  • 状況確認:現場にスタッフを派遣し、客室や浴室の状態を確認する。
  • 代替案の提示:可能であれば別の部屋に案内し直すなど、すぐに快適な環境を提供する。

このとき、フロントや清掃スタッフとの連携をスムーズに行う体制を整えておくことが、迅速な対応につながります。

カビに関するクレームは、金銭補償だけでなく誠意ある対応が鍵となります。ケースごとの対応例は以下の通りです。

  • 軽度の不快感(臭い・小さなカビ):即時に代替部屋を用意し、追加のサービス(ドリンク券や朝食無料など)で補填する。
  • 深刻な被害(広範囲のカビ・健康影響):宿泊費の返金、または無料宿泊券の提供など、より大きな補償を行う。
  • SNSや口コミへの波及が懸念される場合:支配人や責任者が直接謝罪し、再発防止策を明示して信頼を取り戻す。

特に重要なのは、「再発防止に取り組んでいることを伝える」ことです。お客様は謝罪や返金だけでは納得せず、**「次に利用するときは改善されているのか」**を気にします。

そのため、対応後には必ず「施設全体で清掃・点検を強化する」「専門業者に依頼する」など、具体的な改善策を約束することが、長期的な信頼を得るポイントになります。

カビに関するクレームは、発生してから対応するのでは遅すぎます。宿泊業においては、予防こそ最大のクレーム回避策です。日常の清掃や定期的な点検を徹底することで、カビを未然に防ぎ、施設の清潔感と信頼を守ることができます。この章では、宿泊施設が取り組むべきカビ対策の基本を紹介します。

カビは、目に見える頃にはすでに内部で進行しているケースが多いため、定期点検と早期発見が不可欠です。

具体的な取り組み例としては:

  • 浴室や水回りの目地やシーリングの点検(月1回程度)
  • エアコン内部の清掃・点検(シーズン前後)
  • カーペットやカーテンの定期クリーニング(年数回)
  • 収納やベッド下など、普段見えない箇所のチェック

さらに近年では、室内空気の「カビ濃度」を測定する機器を導入する施設も増えています。こうした「見える化」は、問題の早期発見につながるだけでなく、スタッフの意識向上にも効果的です。

カビ対策を継続的に実現するには、現場で清掃を担うスタッフの教育が欠かせません。単に「きれいにする」ではなく、カビが発生しやすいポイントを理解し、重点的に清掃する意識を持つことが重要です。

教育の具体例:

  • 「水滴は放置せず必ず拭き取る」など、湿気管理を徹底させる
  • 清掃終了後に「臭いチェック」を行い、異常があればすぐ報告する
  • 短時間清掃でも「見えない場所」を確認する習慣をつける

また、チェックリストを用いた清掃記録の管理も効果的です。誰がいつどの場所を清掃したかを明確にすることで、点検漏れを防ぎ、万一クレームが発生した場合でも迅速な原因特定が可能になります。

清掃スタッフ一人ひとりの意識と行動が、カビクレームを未然に防ぐ大きな力となるのです。

一般社団法人 微生物対策協会は、「カビの検査と対策」を主軸に活動する専門機関です。カビによる健康被害や建物の劣化といった課題に向き合い、室内空気の「見える化」によって健やかな住環境を守ることを目的に設立されました。

設立の背景には、平成27年に施行された「アレルギー疾患対策基本法」があります。この法律では、アレルギー疾患の予防や症状軽減のために、生活環境や建築構造の改善が求められています。当協会はこの法的根拠を基盤に、科学的調査と確かな対策を行っています。

私たちが注力するのは、空気中に漂う目に見えないカビや微生物の存在を明確にすることです。調査によって浮遊物質の有無や濃度を測定することで、健康リスクの可視化と最適な解決策の提案が可能になります。実際、建物内の微生物被害の多くはカビによるものであり、放置すれば簡単には死滅せず、広がり続けてしまいます。

当協会の目的は、住まいや施設、さらには車内空間に至るまで、人々が暮らす環境を微生物災害から守ることです。そのために、カビ被害の実態調査、啓発活動、専門家による対策支援を行い、公衆衛生の向上・医療福祉への貢献・環境保全を同時に推進しています。

「見えないカビを見える化し、健全な住環境を未来へ」
それが、微生物対策協会の使命です。

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