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2025/04/01   

築年数とカビの関係とは?家の年齢で変わるリスクと対策ガイド

築年数が古くなるとカビが出やすくなると聞きますが、本当に関係があるのでしょうか?
【記事を読んで分かること】築年数とカビの発生リスクの関係や、築年数ごとのカビの特徴、効果的な対策方法が分かります。
【記事を読むメリット】住まいの築年数に応じた適切なカビ対策を知ることで、快適で安心な暮らしを実現できます。

カビが発生しやすい環境には一定の傾向がありますが、その中でも「築年数」は非常に注目されている要素の一つです。築年数が古いほどカビが出やすいと言われる一方で、築浅物件でもカビのトラブルは少なくありません。この章では、築年数とカビ発生の関係について具体的に見ていきます。

築年数が経過した住宅は、構造的な老朽化や防水機能の低下により、湿気がこもりやすくなっています。特に外壁や屋根の劣化、窓周りのパッキンの痛みなどから雨水が侵入しやすくなり、それが室内の湿度上昇を引き起こします。加えて、古い住宅では断熱性能が低いことが多く、冬場には結露が発生しやすくなるため、壁の裏や床下、押し入れなどにカビが繁殖しやすい環境が整ってしまうのです。

さらに、古い建物は換気設計が不十分なことも多く、空気の流れが滞ることで湿気がたまりやすくなります。このような環境では、カビの胞子が付着しやすい木材や畳などの自然素材も多く使われており、それがさらにカビの繁殖を助長します。築年数が経過するごとに、目に見えない場所で少しずつカビが根を張っていくリスクが高まるのです。

一方で「新しい家だからカビの心配はない」と思われがちな築浅物件でも、実はカビのトラブルは発生しています。近年の住宅は高気密・高断熱設計が主流となっており、省エネ性能が高まっている一方で、室内の湿気がこもりやすくなっているのです。この湿気がうまく排出されないと、浴室や脱衣所、窓枠周辺などに結露が発生し、結果としてカビの温床となってしまいます。

また、建築中や引っ越し直後の空気の循環が悪い状態で放置された場合、建材に含まれた水分が抜け切らず、内部でカビが発生してしまうケースもあります。特に新築特有の「新築臭」が強い家では、化学物質と湿気が合わさってカビが繁殖しやすいという報告もあります。築浅でも「換気不足」「湿度管理の不徹底」によって、思わぬカビ被害に遭うことがあるのです。

築年数によって、家の構造や使用されている建材、生活スタイルが異なるため、カビが発生しやすいポイントや原因にも差があります。この章では、築10年未満と築20年以上の家それぞれに見られるカビのリスクと特徴について詳しく解説します。

築10年未満の比較的新しい住宅では、カビのリスクが少ないと思われがちですが、実際には「高気密・高断熱」による換気不足がカビの原因になることが多く見受けられます。とくに、24時間換気システムを正しく使っていなかったり、フィルターの清掃を怠ったりすることで、空気の流れが滞り、湿気がこもりやすくなるのです。

また、新築の建材には水分が含まれていることがあり、完全に乾燥するまでに1〜2年はかかるといわれています。特に梅雨時や冬場などは、乾燥が遅れることで壁内や床下に湿気がこもり、目に見えない場所でカビが発生することがあります。さらに、インテリアとして人気の収納家具やカーテンなども湿気をため込みやすく、空気の流れを妨げるため、局所的なカビの発生源となりやすい点にも注意が必要です。

築20年以上の住宅では、構造の老朽化によるカビリスクが顕著になります。具体的には、屋根や外壁の防水性能が落ちてくることで、雨漏りや壁内結露が起こりやすくなります。これにより、天井裏や壁内部にカビが繁殖してしまうケースが非常に多いです。また、木造住宅では土台部分にシロアリ対策として水分を含む防蟻剤が使われていることもあり、それが湿気と相まってカビの原因になることもあります。

さらに、古い家では窓やドアの気密性が低く、外気の影響を受けやすいため、室内外の温度差から結露が頻発します。浴室や洗面所などの水回りも設備が古く、配管の劣化によって水漏れが起きると、床下や壁内部にまで湿気が広がってしまい、カビの温床となるのです。築年数が経過することで、「見えない部分」での劣化が進行し、それが静かにカビの発生を後押ししてしまうというわけです。

築年数が進んだ住宅では、単なる「見た目の古さ」だけではなく、目に見えない部分で深刻なカビの被害が進行していることがあります。この章では、古い住宅に特有のカビの発生原因と、その影響について詳しくご紹介します。

古い家では、建物全体の気密性や断熱性能が低く、外気との温度差により結露が発生しやすい状況が続きます。また、基礎や土台、壁の内部といった普段見えない箇所に湿気がたまりやすく、それが慢性的なカビ発生の原因となります。

特に、天井裏や床下、壁内などの通気性が悪い場所では、一度カビが発生すると除去が難しく、根本的な対策が取られないまま放置されてしまうことが多いのです。湿気の多い環境では、カビだけでなくダニなどの微生物も繁殖しやすく、悪循環が起こります。そして、このカビの連鎖は年々拡大し、住宅の劣化スピードを速めていきます。

さらに、古い建材や接着剤には吸湿性の高い素材が使われていることも多く、湿気を溜め込みやすい点も見逃せません。こうした要素が重なることで、古い家ではカビが「常態化」してしまうリスクが非常に高くなります。

カビの繁殖が進行すると、まず第一に心配されるのが「健康被害」です。特にアレルギー体質の方や小さなお子さん、高齢者がいる家庭では、カビの胞子が原因で喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などを引き起こすリスクが高まります。目に見えない微細な胞子は、呼吸とともに体内に取り込まれやすく、慢性的な体調不良を招くこともあります。

また、建物へのダメージも深刻です。カビは木材や石膏ボード、断熱材などを劣化させ、構造そのものの強度を低下させます。特に木造住宅では、柱や梁などの主要構造部がカビや腐朽菌に侵されることで、安全性にも影響が出る場合があります。見た目には分からなくても、内部で腐食が進んでいるケースもあり、大規模な修繕やリフォームが必要になることもあるのです。

こうした被害を未然に防ぐためには、定期的な点検と湿度管理、そして必要に応じた専門業者による調査と対策が欠かせません。特に築20年以上の家では、「もう古いから仕方ない」と放置せず、早めの対応を検討することが大切です。

カビの発生は「築年数だけ」で決まるものではなく、住まい方や環境管理の工夫で大きくリスクを減らすことができます。この章では、築年数ごとに意識すべきカビ対策のポイントをご紹介し、それぞれの住宅に適した予防方法をお伝えします。

一方、築年数の古い家では、気密性が低いため自然換気はある程度期待できますが、断熱性が低いことから結露しやすく、湿気が溜まりやすい点に注意が必要です。そのため、除湿器やサーキュレーターを活用して室内の空気を動かし、湿度が高まらないよう工夫しましょう。押し入れや収納スペースには除湿剤やすのこを使って、通気を確保するのも有効です。

カビ対策は、日々のメンテナンスによって効果が大きく変わります。築浅物件では、水回りのシーリング部分やサッシ周辺の結露対策を中心に、カビが生えやすい箇所を定期的にチェックしておくと良いでしょう。また、新築時の防カビ加工が経年劣化で効力を失っていく場合もあるため、必要に応じて防カビ剤の再塗布を検討するのもおすすめです。

築年数が古い家では、屋根・外壁の防水性や雨漏りの有無、基礎部分の通気などのチェックが重要です。少しでも異常があれば、専門業者による点検を受けることで早期発見につながります。また、床下点検口を活用して、床下の湿気やカビの有無を確認し、必要があれば調湿材を敷いたり、床下換気扇を設置したりすることで、カビの繁殖を予防することが可能です。

定期的なメンテナンスと、築年数に応じた「攻めと守りのバランス」が、カビ対策成功の鍵を握っています。

カビの被害は目に見える部分だけでは判断が難しいため、最近では「見える化」の技術を活用したカビ検査が注目されています。カビの存在や濃度を数値として把握することで、的確な対策が可能になります。この章では、カビ検査の内容と、その活用方法についてご紹介します。

カビの「見える化」とは、空気中に漂うカビの胞子や、建材・家具などに付着している微生物を専用の機器や検査キットで測定・数値化することを指します。目に見えないレベルのカビでも、正確に測定することで被害の有無や程度を把握でき、住まいの状態を客観的に評価できます。

特に、空気中のカビを採取して培養・分析する方法では、「どの種類のカビがどのくらい存在しているか」を具体的に把握することができ、健康被害のリスク判定にもつながります。カビの量だけでなく、毒性のある種類(黒カビやアスペルギルスなど)の有無も分かるため、対策の優先順位が明確になります。

こうしたデータをもとに、カビの発生源を特定し、ピンポイントで対策を行うことができるため、無駄なリフォームや費用を避けることも可能です。見た目だけでは判断できない「隠れカビ」から家族の健康を守るためにも、見える化は非常に有効な手段といえるでしょう。

本格的なカビ調査を行う場合は、専門機関に依頼するのが最も確実です。専門家は専用の測定機器を用いて、室内の空気中や壁面、床下などのカビの存在を調査します。また、現場の湿度や温度、通気性などもあわせて確認し、総合的にカビのリスクを評価してくれます。

検査結果は数値とレポートとして提出されるため、「どの場所に」「どの程度のカビがあるか」が明確になります。この情報を元に、必要な対策(除カビ処理、通気改善、防カビ施工など)を計画的に実施することで、再発を防ぐ効果も高まります。

特に築年数が経っている住宅や、中古物件を購入したばかりの方には、入居前や定期点検のタイミングで検査を受けることをおすすめします。住まいの見た目だけでなく「空気の質」までしっかりと把握することで、健康で快適な暮らしを支える第一歩となるのです。

一般社団法人微生物対策協会は、「カビの検査と対策」を柱とした専門団体です。カビによる健康被害や建物の劣化といった深刻な問題に対処するため、私たちは室内空気の「見える化」を通じて、人々の健康を支え、健全な住環境づくりを推進しています。

この活動の法的根拠となっているのが、平成27年に施行された「アレルギー疾患対策基本法」です。この法律では、アレルギー疾患の予防や症状の軽減を目的に、生活環境や建築構造の改善を進めるよう明記されています。微生物対策協会は、この法に基づき、空気中の微生物やカビに対する調査・対策を行うことで、国の方針に沿った環境改善を担っています。

当協会の目的は、環境中の微生物災害から住まいと生活環境を守ることです。室内や車内を浮遊する微生物の存在に気付き、その性質を理解し、対応策を講じることが私たちの使命です。その結果として、公衆衛生の向上に貢献し、保健医療・福祉・環境保全を支援する活動を推進しています。

具体的には、空気中に浮遊する見えない汚染物質や微生物の検査・調査を通じて、それらを「見える化」し、リスクの可視化を行っています。これにより、住環境に潜むカビの発生状況や濃度、種類などを正確に把握することが可能となり、確かな対策につなげることができます。

建物内部での微生物被害として特に多く見られるのがカビです。カビの胞子は空中に漂い、落下してもほとんど死滅せず、どこにでも定着・繁殖する性質を持っています。そのため、見えない場所で被害が進行していることも少なくありません。私たちは、こうした見えないリスクを明確にし、「安心・安全な空間づくり」を目指しています。

今の時代だからこそ求められる、空間の清潔性と健康を守る取り組み。微生物対策協会は、科学的根拠と実践的な対応を通じて、皆さまの暮らしを静かに、しかし確かに守っています。

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