2025/07/31
秋にカビが再発!?見落としがちな原因と今すぐ始めたい予防対策
夏が終わっても家の中がカビ臭い、そんな経験はありませんか?秋はカビの再発が起こりやすい時期です。
【記事を読んで分かること】秋にカビが増えやすい理由や注意すべき場所、今からできる具体的な予防策が分かります。
【記事を読むメリット】秋を迎える前にしっかりとしたカビ対策ができ、家族の健康と住まいの清潔を守ることができます。
1. 秋こそ要注意!カビが再発しやすい理由
「カビ=梅雨や夏の問題」と思われがちですが、実は秋にもカビは活発に繁殖します。特に夏の終わりから秋にかけてのタイミングは、気温や湿度のバランスがカビにとって好都合な環境になりがちです。ここでは、秋にカビが再発しやすい理由と、見落としやすい要因を分かりやすくご説明します。
1-1. 気温が下がっても湿度は高いまま
気温が落ち着いてくると、「もう蒸し暑くないし、カビの心配は終わった」と感じてしまいがちです。しかし、秋は台風や秋雨前線の影響で雨が多く、室内の湿度が高くなる日が続きます。
さらに、涼しくなって窓を開ける時間が減り、エアコンの使用も減ることで、室内の空気がこもりやすくなります。
これにより、換気不足+湿気過多=カビが再び繁殖しやすい条件が整ってしまうのです。
また、朝晩と昼間の気温差が大きくなることで結露が発生しやすくなるのも秋特有のリスクです。特に北側の壁や窓周辺では、水滴が溜まり、カビの温床になりやすくなります。
1-2. 夏の汚れや湿気が残っていると危険
夏の間に溜まった汗や皮脂、ホコリなどの汚れが、そのまま残っているとカビの栄養源になります。
例えば、以下のような場所に注意が必要です:
- エアコン内部(特にドレンパンや送風ファン)
- 浴室のすみやパッキン部分
- 布団やマットレスの下、押し入れの中
- クローゼットの壁や床
- 窓のサッシやカーテン裏側
見た目にはきれいでも、湿気と汚れが合わさっている場所ではカビがひそかに繁殖しています。秋はこうした「見えない汚れ」にカビが反応して、再び発生しやすい時期でもあるのです。
2. カビを発生させないために秋までにやるべきこと
カビの発生は「気温」よりも「湿度」と「汚れ」がカギを握ります。つまり、秋に入る前にしっかりと湿気を取り除き、カビが好む環境をリセットしておくことが最も効果的な対策です。この章では、秋のカビ予防に向けて「今のうちにやるべき具体的な行動」を紹介します。
2-1. 家全体の通気と除湿を見直す
秋は「涼しい=カビが減る」と思われがちですが、湿度は変わらず高めで、空気がこもりやすくなります。そのため、家全体の通気と除湿環境を改めて整えることが大切です。
【やるべきポイント】
- 1日2回以上、5〜10分の窓開け換気を習慣化
- 雨の日や湿度が高い日は、エアコンのドライ機能や除湿機を活用
- 浴室や洗面所は使用後に必ず換気扇を回す(1〜2時間以上)
- 押し入れやクローゼットは月に1回は開放し、風を通す
また、家具と壁の間に5cm以上の隙間をあけるだけでも通気性が格段に上がり、湿気がたまりにくくなります。
2-2. カビが潜みやすい場所のチェックリスト
秋になる前に、カビが再発しやすい場所をチェック&掃除しておくことが重要です。特に以下のような場所は湿気や汚れが残りやすく、カビの温床になりがちです。
【カビチェックポイント】
- エアコン内部(フィルター・吹き出し口・ドレンパン)
- 浴室の天井・壁・排水口まわり
- 窓のサッシ・カーテンの裏側
- 押し入れの壁や床の角(布団の下)
- キッチンの流し台下・シンク下収納
- 冷蔵庫の裏・洗濯機の排水ホースまわり
こうした箇所を中心に、中性洗剤やアルコールスプレーで汚れを落とし、防カビ剤を併用すれば、秋を迎える準備は万全です。
3. 衣替えと一緒にやるカビ予防の習慣
秋が近づくと、夏物をしまって冬物を出す衣替えのタイミングがやってきます。この時期は、収納スペースの湿気やカビを見直す絶好の機会です。ただ衣類を入れ替えるだけではなく、ちょっとした工夫をプラスすることでカビの予防効果が格段にアップします。
3-1. 衣類や布団のカビ防止対策
衣類や寝具は皮脂汚れや湿気を吸いやすく、カビの栄養源になりやすいため、収納前のケアがとても大切です。
【衣類・布団の収納前チェック】
- 洗濯して完全に乾いた状態で収納する(少しでも湿っていると危険)
- 衣類は詰め込みすぎず、風通しを意識する
- 押し入れに布団を収納する前は、陰干しで湿気を飛ばす
- ウールやダウンなどの天然素材は通気性の良いカバーで保管する
また、収納前に防カビスプレーを軽く吹きかけておくと予防効果が持続します。特にタンスや押し入れ内では、湿気取りシートや乾燥剤もセットで入れるのが効果的です。
3-2. 押し入れ・収納スペースの湿気管理法
押し入れやクローゼットなどの収納スペースは、通気が悪く、湿気がこもりやすい場所です。秋以降は窓を開ける機会も減るため、収納の中に湿気がたまらないように工夫が必要です。
【湿気対策のコツ】
- 湿気取り(除湿剤)を奥と手前に1個ずつ置く(空気の流れを考慮)
- 月に1〜2回は収納扉を開けて空気を入れ替える
- 収納内の壁から10cm以上離して物を配置する
- スノコや除湿シートを敷くことで通気性をアップ
- 必要に応じて小型の除湿器を併用するのもおすすめ
こうした対策を衣替えと一緒に行えば、手間なく効率的にカビ予防ができるだけでなく、次のシーズンも快適に衣類を使うことができます。
4. 市販アイテムを使った簡単カビブロック法
カビ対策は「掃除や換気だけで十分」と思いがちですが、**市販の防カビアイテムをうまく活用することで、予防効果をさらに高めることができます。**手軽に使える製品も多く、習慣にすれば、毎年のカビ被害を大きく減らすことが可能です。
4-1. 防カビ剤・除湿剤の選び方と使い方
防カビや除湿に特化したアイテムは、使う場所や用途に応じて選ぶことが大切です。間違った使い方をすると、期待する効果が得られないこともあります。
【用途別おすすめアイテム】
- 置き型除湿剤(クローゼット・押し入れ・靴箱に)
→ 湿気をしっかり吸収。満タンになったら交換のタイミング。 - 防カビスプレー(壁紙・浴室・窓まわり)
→ 掃除後の仕上げに吹きかけるとカビの発生を抑制。 - 燻煙タイプの防カビ剤(浴室専用)
→ 使い切りタイプで天井や換気口まで一気に処理可能。月1〜2回の使用が目安。 - 除湿シート(タンス・布団下・収納棚など)
→ カットして使えるタイプは便利。湿度が高い場所にピンポイントで対応。
ポイントは、継続的に使うことと、季節ごとに入れ替える習慣をつけることです。使用期間を過ぎてしまうと効果が大幅に低下します。
4-2. 日常生活で使える手軽な防カビグッズ
忙しい人でも取り入れやすい、日常の中に溶け込むカビ対策グッズも多数あります。とくに「続けやすさ」「目に付きやすい場所で使える」ことを基準に選ぶのがポイントです。
【使いやすい便利グッズ例】
- 防カビマスキングテープ(浴室のパッキンやシンクまわり)
→ 汚れ防止とカビ防止のダブル効果。張り替えも簡単。 - 防カビ加工された収納ボックスや衣類カバー
→ 衣替えのタイミングで取り入れれば予防効果が高い。 - 消臭・抗菌スプレー(ファブリックや布製品に)
→ カビ臭が気になるときに便利。防菌作用のあるものを選ぶと◎。
また、最近では天然由来成分を使った防カビグッズも増えており、小さなお子さんやペットがいる家庭でも安心して使用できます。
5. カビを繰り返さないために空気環境を『見える化』
「毎年同じ場所にカビが生える」「掃除してもすぐにカビ臭が戻る」――そんな経験はありませんか? それはもしかすると、空気中にカビの原因が残っているサインかもしれません。表面をいくら掃除しても、空気の質が悪ければカビは再発します。だからこそ、**空気環境の「見える化」**が、カビ対策の最終的かつ最も効果的なステップなのです。
5-1. カビ臭や健康被害が気になるなら空気検査を
空気中には目に見えないカビの胞子や微粒子が浮遊しています。それが家具や壁、衣類に付着して新たなカビの温床になったり、呼吸器系のトラブルやアレルギーの原因になることも。
以下のような症状があるなら、空気中のカビ検査を一度検討してみましょう:
- 掃除しても部屋のにおいが取れない
- 家族に咳や鼻炎、肌荒れなどが続いている
- 特定の部屋だけカビが頻繁に発生する
- ペットや赤ちゃんの健康が心配
空気検査をすれば、カビの種類や濃度、どこに多く存在しているかが明確になります。これにより、見えないリスクを把握し、より効果的な対策が可能になるのです。
5-2. 専門家による診断で安心な住まいを守る
空気中のカビや微生物を正確に調べるには、専門的な知識と設備が必要です。一般社団法人微生物対策協会のような専門機関では、空気環境の測定と分析、発生源の特定、改善のためのアドバイスを提供しています。
【専門調査で得られるメリット】
- カビの種類と濃度を科学的に分析
- 建物構造や換気の問題点を可視化
- 効果的な清掃・改善方法を提案
- 健康被害のリスク評価と安心へのサポート
こうした調査によって、「なぜ毎回カビが発生するのか?」という根本的な疑問が解決され、もう繰り返さない住環境づくりが可能になります。
一般社団法人 微生物対策協会とは
一般社団法人 微生物対策協会は、「カビの検査と対策」を軸に、私たちの暮らしを脅かすカビや細菌などの微生物に対して、科学的な調査・診断・啓発を行う専門団体です。
カビによる健康被害や建物の劣化、空気環境の悪化といった現代的な住まいの課題に対し、**室内空気の「見える化」**を通じて、安心・安全な生活空間を実現することを目指しています。